「ビタミンH」とも呼ばれるビオチンはビタミンB群の一種であり皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素として知られていますが髪の健康においてもケラチンの合成を助けたり色素細胞(メラノサイト)の働きを活性化させたりする極めて重要な役割を担っています。ビオチンが不足するとコラーゲンやアミノ酸の代謝が滞り脂漏性皮膚炎や爪の変形が起こるだけでなく抜け毛の増加や若白髪の発生といった髪のトラブルに直結します。通常ビオチンは腸内細菌によって合成されるため通常の食生活を送っていれば不足することは稀ですが偏食や長期間の抗生物質の服用による腸内環境の悪化、過度の飲酒、喫煙、あるいは生の卵白を大量に摂取する(卵白中のアビジンがビオチンの吸収を阻害するため)といった特定の条件下では欠乏症に陥ることがあります。またAGA患者の中には頭皮環境が悪化しているケースが多くビオチンを補給することで頭皮の炎症を抑え代謝を正常化させることで間接的に育毛をサポートする効果が期待できます。海外では「ヘアビタミン」として非常にポピュラーな存在であり高用量のビオチンサプリメントがドラッグストアに並んでいます。日本でも美髪や美肌を目的としたサプリメントには必ずと言っていいほど配合されています。AGA治療薬と併用しても問題はなくむしろ髪の質(ハリ・コシ・艶)を向上させるためには積極的に取り入れたい成分です。特に白髪も気になり始めたミドル世代にとっては脱毛予防と白髪対策を同時に行える一石二鳥のサプリメントとなります。水溶性ビタミンであるため過剰に摂取しても尿として排出されるので副作用の心配もほとんどありません。毎日のベースサプリメントとして他のビタミンB群(ビタミンBミックスなど)と一緒に摂取することで相互作用によりさらに効率よく働くことが期待できます。髪のエイジングケアとしてビオチンは外せない要素です。AGA治療薬として不動の地位を築いているミノキシジルですがその効果をさらに高めるブースター(増強剤)として密かに注目を集め一部の専門クリニックでは必須アイテムとして処方されている成分が必須アミノ酸の一種である「L-リジン」です。L-リジンは体内で合成することができず食事から摂取しなければならない栄養素ですが髪の毛の材料であるケラチンの生成に関与するだけでなくミノキシジルやフィナステリドといった薬用成分の吸収率を高めたり効果を増強したりする働きがあることがイギリスのバイオサイエンティフィック社の特許などによって示唆されています。
白髪も薄毛も防ぐ!ビオチンのマルチな才能と欠乏リスク