AGAの進行パターンはいくつかありますが、中で最も恐ろしいのは自分では直接見ることができない頭頂部から静かにそして確実に進行していくO字型あるいはつむじハゲと呼ばれるタイプです。生え際の後退であれば毎朝の洗面所で鏡を見るたびに確認できますが頭頂部の変化は合わせ鏡をするか誰かに指摘されない限りなかなか気づくことができません。そのため発見された時には既にかなり進行してしまっているケースが多く「いつの間にこんなことになっていたのか」と愕然とする男性が後を絶ちません。頭頂部から薄くなるメカニズムも基本的には生え際と同じくDHTによるヘアサイクルの短縮ですが頭頂部は血管の分布が比較的豊富であるため治療薬への反応が良いという特徴があります。これは不幸中の幸いであり早期に発見して適切な治療を開始すれば生え際よりも回復しやすい傾向にあります。しかし問題はその発見の難しさです。初期症状としてはつむじ周辺の地肌が透けて見える範囲が少しずつ広がっていったり髪のボリュームが減ってセットがしにくくなったりすることが挙げられます。また頭皮が脂っぽくなりフケが増えるなどの頭皮トラブルを併発していることもあります。最も確実なチェック方法はスマートフォンのカメラを使って定期的に頭頂部を撮影することです。同じ場所、同じ照明の下で毎月撮影して比較することで微妙な変化に気づくことができます。またエレベーターの防犯カメラのモニターに映る自分の頭頂部を見てショックを受けたというエピソードもよく聞かれますが他人の視線は意外と高い位置から注がれていることを意識しなければなりません。O字型の薄毛はカッパのようになってしまうというイメージから笑いのネタにされやすい側面もありますが本人にとっては深刻な悩みです。もし家族や理容師さんから「少し薄くなってきたかも」と言われたらそれを否定せずに素直に受け止め専門のクリニックでマイクロスコープ診断を受けることを強くお勧めします。自分が見えない場所だからこそ客観的なデータとプロの目が不可欠であり早期発見こそがO字型AGAを克服するための最大の鍵となるのです。プライドを捨てて現実を直視することが回復への第一歩です。