あれは社会人2年目の冬のことでしたが入浴後に何気なく洗面所の鏡で自分の濡れた髪を見たときに頭頂部の地肌が以前よりも白く透けて見えていることに気づき心臓が止まるかと思うほどの衝撃を受けました。当時まだ24歳だった僕はハゲるなんていうことは40代や50代のおじさんの悩みだと思い込んでおりまさか自分が薄毛になるなんて夢にも思っていませんでしたが一度気になり出すと止まらなくなりエレベーターの防犯カメラのモニターや電車の窓に映る自分の姿を見るたびに生え際やつむじの状態を確認してしまう強迫観念のような状態に陥りました。最初は仕事のストレスや睡眠不足が原因だろうと自分に都合の良い解釈をして高い育毛シャンプーを使ったり頭皮マッサージを念入りに行ったりしていましたが半年経っても抜け毛は減るどころか増える一方で朝起きると枕にびっしりと張り付いた自分の髪の毛を見ては朝から絶望的な気分になる日々が続きました。友人との飲み会でも髪の話題が出るのが怖くて帽子を被って誤魔化していましたが夏場に帽子を被り続ける不自然さや蒸れて余計に髪に悪いのではないかという不安もあり精神的に限界を感じていました。そんな時にネットで自分と同じような20代のAGA患者のブログを見つけ医学的な治療を行えば治る可能性があるということを知り藁にもすがる思いでAGA専門クリニックの無料カウンセリングを予約しました。クリニックではマイクロスコープを使って頭皮の状態を診断されましたが健康な人の頭皮には一つの毛穴から太い髪が2本3本と生えているのに対し僕の頭皮は細く弱々しい毛が1本しか生えていない毛穴が多く中には毛が生えていない毛穴もあり典型的なAGAの進行期であると告げられました。ショックでしたが医師から20代であれば細胞が若いため薬の効果が出やすく元の状態まで回復する可能性が高いと励まされフィナステリドとミノキシジルの内服薬による治療を開始することを決意しました。治療を始めて最初の1ヶ月は初期脱毛という副作用で一時的に抜け毛が増えこのまま全部抜けてしまうのではないかという恐怖に襲われましたがこれは新しい髪が生えるための準備期間だと事前に説明を受けていたので何とか耐え抜きました。変化を感じ始めたのは治療開始から3ヶ月が過ぎた頃でおでこの生え際に産毛のような細い毛が生えているのを発見したときは涙が出るほど嬉しかったです。それから半年が経つ頃には産毛が太く黒い髪へと成長し透けていた頭頂部もほとんど気にならないレベルまで回復し美容院に行っても美容師さんから髪質が変わりましたねと言われるほどしっかりとした髪が生え揃いました。治療費は毎月1万5千円ほどかかり決して安い出費ではありませんでしたが髪が生えたことで失っていた自信を取り戻し仕事でも堂々と振る舞えるようになったことを考えれば十分に元が取れる投資だったと確信しています。
20代で薄毛を発症し治療で克服した僕のリアルな体験記