AGA治療薬として広く処方されるフィナステリドやデュタステリドそしてミノキシジルはいずれも強力な薬理作用を持っておりこれらを安易に服用することは体への負担を考慮しなければならない重大な医療行為です。しかしオンライン診療の現場では驚くべきことに血液検査を必須とせず直近の健康診断の結果提出すら求めずに問診だけで薬を処方するクリニックが乱立しておりこれは医療安全の観点から見て極めて危険な状態と言わざるをえません。肝臓で代謝されるこれらの薬は肝機能に障害がある場合重篤な副作用を引き起こす可能性がありますが血液検査を行わなければ肝機能数値の異常を事前に把握することは不可能です。またミノキシジル内服薬に関しては循環器系への影響が強く動悸や息切れあるいは手足のむくみといった副作用が出やすい薬ですが対面診療であれば定期的な血圧測定や聴診を行うことで初期の異常を察知できるもののオンライン診療では患者自身の自己申告に頼るしかありません。実際にあった事例としてある男性がオンライン診療でミノキシジル内服薬を購入し服用を始めたところ元々高めだった血圧がさらに上昇し激しい動悸に襲われて救急搬送されたというケースもありますがこの男性も事前に医師による血圧測定や心機能のチェックを受けていれば防げた事故でした。さらに恐ろしいのは副作用が出た際の対応の遅れであり対面であればすぐにクリニックへ駆け込んで医師の診察を受けることができますがオンライン専門クリニックの中には売るだけ売ってアフターケアはメール対応のみという不誠実な業者も存在し緊急時に電話が繋がらないあるいは返信が遅いという状況が患者の不安を増幅させます。健康になって自信を取り戻すために始めた薄毛治療が結果として健康を害することになっては元も子もありませんがオンライン診療の手軽さの裏にはこうした身体的リスク管理の甘さが潜んでいることを十分に理解し自分の体は自分で守る意識を持たなければ取り返しのつかない事態を招くことになります。
血液検査なしで薬を服用する健康被害と副作用の懸念