薄毛対策の食事法を語る上で、絶対に欠かすことのできない最重要栄養素、それが「タンパク質」です。なぜなら、私たちの髪の毛は、そのほとんどが「ケラチン」という、18種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質で構成されているからです。タンパク質は、髪の毛の「材料」そのものであり、これが不足すれば、家を建てるためのレンガや木材がないのと同じで、新しい髪が作られることはありません。では、健康な髪を育むためには、どのようなタンパク質を、どのように摂取すれば良いのでしょうか。タンパク質には、肉や魚、卵などに含まれる「動物性タンパク質」と、大豆製品などに含まれる「植物性タンパク質」があります。どちらも重要ですが、これらをバランス良く摂取することが理想的です。動物性タンパク質は、髪の材料となるアミノ酸を効率よく摂取できますが、脂肪分も多く含んでいるため、摂りすぎると皮脂の過剰分泌に繋がる可能性があります。脂身の少ない赤身肉や、鶏のささみ、そして、良質な脂質であるオメガ3脂肪酸も同時に摂取できる青魚(サバ、イワシ、アジなど)が、特におすすめです。一方、植物性タンパク質の代表格である大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)には、タンパク質だけでなく、女性ホルモンと似た働きをする「大豆イソフラボン」が豊富に含まれています。これは、男性型脱毛症(AGA)の原因となる男性ホルモンの働きを抑制する効果も期待できるため、薄毛に悩む方にとっては、積極的に摂取したい食品です。一日の食事の中で、例えば、朝は納豆ごはん、昼は鶏肉のサラダ、夜は焼き魚、といったように、動物性と植物性のタンパク質を、意識的に振り分けて取り入れることを心掛けましょう。髪の毛は、あなたが食べたタンパク質を材料に、日々、生まれ変わっています。健やかな髪を取り戻すための第一歩は、良質な材料を、体に十分に供給してあげることから始まるのです。