AGAは進行性の疾患でありハミルトン・ノーウッド分類という進行パターンによっていくつかのステージに分けられます。生え際から後退していくM字型頭頂部から薄くなるO字型そしてその両方が進行する複合型など進行の仕方は人それぞれですが共通して言えるのはステージが進めば進むほど治療が難しくなるという残酷な事実です。特に重要なのは毛根の寿命という概念です。髪の毛は一生のうちに生え変わりを繰り返しますがその回数には限りがあります。通常ヘアサイクルは2年から6年程度ですがAGAを発症するとこれが数ヶ月から1年程度に極端に短縮されてしまいます。つまり通常よりも猛スピードで生え変わりを消費してしまい一生分の回数を使い切ってしまうと毛根は機能を停止し死滅してしまうのです。これが治療開始のリミットでありこの段階に達してしまうと薬物療法で発毛させることは不可能になります。したがって勝負は毛根がまだ生きている間いかに早く治療を開始してヘアサイクルを正常に戻し寿命の浪費を食い止めるかにかかっています。ステージIやIIといった初期段階であれば内服薬や外用薬だけで十分に回復が見込め費用も安く済みます。しかしステージIVやVと進行してしまうと複数の薬を組み合わせたりメソセラピーなどの高額な治療が必要になったりしそれでも完全な回復は難しくなります。さらにステージVIやVIIといった末期段階になると自毛植毛などの外科手術以外に選択肢はなくなります。多くの人が自分はまだ大丈夫と思いがちですがAGAの進行は止まってくれません。気づいた時にはかなり進行していたというケースも多々あります。自分の進行ステージを正確に把握するためには専門医による診断が不可欠です。マイクロスコープで毛包の状態を確認しあとどれくらい猶予があるのかを知ることは治療へのモチベーションを高めるだけでなく将来の自分への責任ある行動とも言えます。リミットが近づいていることに気づかずに過ごしてしまうことほど恐ろしいことはありません。まだ髪があるうちにまだ毛根が生きているうちに手を打つこと。それがAGAとの戦いにおいて勝利するための絶対条件なのです。