髪育注射は、メスを使わない、比較的、身体への負担が少ない治療法ですが、医療行為である以上、いくつかの副作用や、ダウンタイム(回復期間)の可能性について、正しく理解しておく必要があります。まず、施術中に起こりうる、最も一般的な副作用は、「痛み」です。前述の通り、冷却や麻酔によって、痛みは最小限に抑えられますが、注入する薬剤の種類や、個人の痛みの感じ方によっては、チクチクとした、あるいは、ズンとした痛みを感じることがあります。しかし、この痛みは、施術中の一時的なものであり、施術が終われば、速やかに治まります。施術直後に見られる症状としては、「赤み」「腫れ」「内出血」が挙げられます。これは、注射針を刺すことによる、皮膚への物理的な刺激や、毛細血管の損傷によって起こる、自然な反応です。多くの場合、これらの症状は、数時間から、長くても2〜3日程度で、自然に軽快していきます。施術当日は、頭皮が敏感になっているため、激しい運動や、飲酒、長時間の入浴といった、血行を促進する行為は、避けるように指示されます。また、施術部位を、強くこすったり、マッサージしたりすることも、炎症を悪化させる可能性があるため、控えるべきです。洗髪は、当日から可能なクリニックが多いですが、爪を立てず、指の腹で、優しく洗うように心掛けましょう。重篤な副作用として、頻度は極めて稀ですが、「感染症」のリスクもゼロではありません。これは、施術を行うクリニックの、衛生管理体制に大きく左右されます。針や、器具の滅菌が不十分であったり、不衛生な環境で施術が行われたりすると、注入部位から細菌が侵入し、化膿してしまう可能性があります。だからこそ、信頼できる、衛生管理が徹底された医療機関を選ぶことが、何よりも重要になるのです。また、PRP療法のように、自分自身の血液を用いる場合は、アレルギー反応のリスクは、ほとんどありませんが、HARG療法のように、ヒト由来の製剤を用いる場合は、ごく稀に、アレルギー反応が起こる可能性も、理論上は考えられます。