AGA治療を続けてきた人が年齢を重ね60代70代と高齢期に入ったときふと頭をよぎるのがいつまでこの治療を続けるべきかという卒業のタイミングです。定年退職し社会的な露出が減り孫も生まれ人生のステージが変わる中で若々しい髪への執着が薄れてくるのは自然な心の変化かもしれません。高齢になったら治療をやめるべきという決まりはありませんが年代に応じた治療との向き合い方や卒業の考え方を知っておくことは心の準備として役立ちます。一般的に60代以降になるとAGAの進行だけでなく加齢による毛母細胞の活力低下も加わり治療効果が出にくくなる傾向があります。そのため若い頃のようにフサフサを目指すというよりは現状ある髪を大切に維持し年相応の清潔感を保つことに主眼を置く治療へとシフトしていくのが現実的です。薬の種類も強力な発毛剤から副作用のリスクが低い維持薬へと切り替えたり服用頻度を減らしたりすることで体への負担を考慮したマイルドな治療法が選ばれることが多くなります。卒業のタイミングとしては自分自身が薄毛であることを受け入れられるようになった時がベストです。周りの同年代の友人も髪が薄くなり白髪が増えそれが自然なことだと感じられるようになれば無理に抗うことをやめ治療を終了しても精神的なショックは少ないでしょう。また持病の薬が増えたり年金暮らしで経済的な優先順位が変わったりしたときも卒業を検討する良い機会です。しかし中には生涯現役で働き続けたい人や趣味のサークルなどで活発に活動している人など高齢になっても見た目を重視する人は少なくありません。そのような場合は年齢に関係なく治療を継続することに何ら問題はありません。むしろ髪があることで若々しく見られ自信を持って社会参加できるのであれば治療は健康寿命を延ばすためのポジティブな要素となり得ます。最近では人生100年時代と言われ70代80代でも治療を希望する患者が増えています。重要なのは年齢という数字だけで判断するのではなく自分のライフスタイルや価値観健康状態に合わせて柔軟に決めることです。完全にやめてしまうのが不安であれば外用薬だけ残すサプリメントに変えるといった段階的な卒業も可能です。医師と相談しながら自分の人生の締めくくりに向けて髪とどう付き合っていくのか自分らしいエンディングノートを描いてみてはいかがでしょうか。髪があってもなくてもあなたが積み重ねてきた人生の価値は変わりませんが納得して選んだ道であればその笑顔はより一層輝くはずです。