ひどい初期脱毛は、精神的なダメージだけでなく、「見た目」という非常に現実的な問題をもたらします。一時的に治療前より薄毛が目立ってしまうこの期間を、少しでも快適に、そして周囲の目を気にせずに乗り切るためには、いくつかの物理的な工夫が有効です。まずおすすめしたいのが、「ヘアスタイルの変更」です。髪が長いと、抜けた時のショックも大きいですし、薄い部分と濃い部分のコントラストが強調されてしまいます。思い切って、全体を短くするベリーショートやソフトモヒカンスタイルに挑戦してみましょう。髪全体の長さを均一に短くすることで、地肌の透け感が目立ちにくくなり、清潔感もアップします。美容師さんに相談すれば、薄い部分をうまくカバーしてくれるスタイルを提案してくれるはずです。次にもっとも手軽で効果的なのが、「帽子」の活用です。ファッションアイテムとしてキャップやハット、ニット帽などを取り入れれば、髪の状態を気にすることなく外出できます。TPOに合わせていくつか種類を持っておくと便利です。ただし、室内で脱がなければならない場面もあるため、帽子だけに頼りすぎるのは考えものです。そこで役立つのが、「増毛パウダー（ふりかけ）」です。これは、静電気を帯びた細かい繊維を髪に付着させることで、髪一本一本を太く見せ、地肌を隠すアイテムです。気になる部分にサッと振りかけるだけで、驚くほど自然にボリュームアップして見えます。シャンプーで簡単に洗い流せるため、どうしても人に会わなければならない日や、帽子を脱ぐ予定がある日の“お守り”として持っておくと、精神的な安心感が大きく違います。これらの工夫をうまく組み合わせ、辛い初期脱毛の期間を賢く、そして前向きに乗り切っていきましょう。